勿体ない

「ご飯を残すと勿体ない」「水を出しっぱなしは勿体ない」などと
昔から日本人は勿体ないと、ものを大事に扱ってきました。

本来は、「神棚を粗末に扱うと勿体ない」のように神聖なものについて、「扱いが不当である、恐れ多い」という意味で用いられる言葉だそうです。

「勿体」は中国語で、物の本質や本来あるべき姿を意味する「物体」から来ていて、それが日本で「荘重な様子や態度」という意味に変化し、「勿体」になって「勿体をつける」といった使い方がされるようになったそうです。

したがって、「勿体ない」は「重々しくない」ということで、本来重々しく扱われるべきものに対して態度が「不当である、不届きである」といった意味で使われるようになったもの。

命を支える食材も水も、重々しく扱われるべき神聖なものですし、いろんな場面で私たちが使う「勿体ない」と思えるものもやはり自然や神様からのいただきもの。

粗末にしては勿体ないのです。
そういった精神が受け継がれて、今に至るのです。

例えば、節約の為に「捨てるの勿体ない」もありですが、その前にある心を重んじていたいですね。

  

 

前の記事

残暑見舞い

次の記事

癒される