癒される
日頃の疲れを癒しに…そう考える時、人は穏やかな自然の風景の中に身を置こうとします。
街の雑踏から、静かな人里を訪れた時、
森林の中で、鳥の声を聞きながら温泉に浸かる時、
ホッ と安堵するのです。
なぜだろう。
人間も自然の生き物だからでしょうか。
静かなお寺を訪れました。
仏様にお参りすると、その向こうには長閑な御庭が広がります。
先の山や、そこから流れ来る小川がこの御庭を作っていて、今此処に住まい(住んではないけど)ながら大自然を戴く(堪能する)ことに何とも贅沢であり、癒しの時を感じます。
寺の説明に、「自然の美と人口の美を大変うまく調和させたものです。」とあった後、
「多くの人力、機械力、大金をかけてつくるより、自然の美しさを守り生かすことが人間にとっていかに大切であるかを示してくれています。」
とありました。
如何にもそうだと体じゅうで思いました。
同じ時間が過ぎるはずだけど、此処を行く時間はなんてのんびりしたことか。
本来経過する時の流れにリズムを整える。
現代人の「癒される」とは、本来の自然のいき方に戻った時なのかもしれません。